増資について

資金調達は、銀行融資だけではありません。

増資・募集株式の発行会社が業務拡大等により、新たな資金を必要とする場合に、銀行等からの融資に頼ってばかりはいられません。また、早急な資金調達が必要な場合は、会社の株式を発行し、株主から資金を調達する事も可能です。

債務の株式化(DES)

債務者である株式会社が、借入金を返済しなくてもよいかわりに債権者に株式を発行するという方法です。
例えば、社長や役員等が会社に対して有する貸付金を会社に現物出資させ会社がその出資者に株式を発行することによって、会社の負債を減らし資本金を増加させるというものがあります。

会社設立登記の流れ

募集株式の発行手続き

株式会社は、原則として、株主総会の決議よって、(公開会社の場合は取締役会)募集事項の決定を行います。

[募集事項]

1、募集株式の数
2、募集株式の払込金額
3、現物出資の内容及び価格
4、金銭の払込期日又は期間
5、増加する資本金及び資本準備金に関する事項

募集株式の割当る(株主割当)場合もあります。

出資の履行

株式の割当を受けた株式申込人は、期日を定めた場合は当該期日期間を定めた場合は出資の履行をした日に株式会社の株主となる。

法務局への登記申請

増資・募集株式の発行において注意する点

募集株式の発行により、会社の発行済株式の総数が増加することにより会社の発行可能株式総数の枠を超過する場合は、募集株式の発行前または、同時に発行可能株式総数を増やす定款変更手続きが必要になります。
株式の割当を受けた株主が金銭の出資に代えて、現物出資をする場合には裁判所選任の検査役の調査が必要になります。

検査役の調査が省略できる場合

1、 少数現物出資:割当株式総数が発行済株式総数の10分の1以下。
2、 小額現物出資:「価格」の総額が500万円以下。
3、 市場価格ある有価証券:出資有価証券の「価格」が市場価格以下。
4、 弁護士等の証明:「価格」が相当であることにつき、弁護士、弁護士法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人の証明(不動産の場合は不動産鑑定士の鑑定評価も)を受けた場合。
5、 会社に対する金銭債権:弁済期が到来し、且つ「価格」が当該金銭債権に係わる負債の帳簿価格を超えない場合。但し、弁済期が未到来であっても、債務者側(会社側)がその期限の利益を放棄する事で充足されます。

減資について

資本金の額の減少

新会社法において、最低資本金制度が撤廃され、株式会社は資本金1000万円である必要がなくなるわけですから、資金繰りに苦労されている会社や、赤字を減らしたい会社などが資本金の減少を行うケースが増えるのではないかとも考えられます。

減資の手続き

会社は、資本金の額を減少することができ、資本金の額を減少するためには原則として株主総会の特別決議が必要になります。
但し、会社の資本の欠損を填補するためだけの資本減少の場合は株主総会の普通決議で足り、また、減資と同時に募集株式の発行を行い、資本金の額が減資前の額を下回らない場合には、取締役会の決議で良いとされています。
なお、資本を減少する場合、会社債権者を害する事になるため、債権者保護手続が必要になり下記事項を官報公告し、且つ知れている債権者に各別に催告しなければならない。

☆ 資本金の額の減少の内容
☆ 会社計算書類に関する事項(最終事業年度に係わる貸借対照表等)
☆ 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨